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2009年6月13日 (土)

1 確率と大数の法則

ここに1つの画鋲がある。これを投げて床に落としたときに、針が上になることはどれく らい起こりやすいか調べてみよう。

画鋲を5000回投げて、投げた回数が50回、100回、500回、1000回、2000回、3000回、4000 回、5000回に到達した時点で、針が上になったケースの回数とその回数の割合(=上にな った回数÷画鋲を投げた総回数)を調べる実験を3度行った。その結果をまとめると、次 のような表とグラフになった。

50回 100回 500回 1000回 2000回 3000回 4000回 5000回
1度目の回数 27 59 286 600 1210 1832 2449 3081
1度目の割合 0.540 0.590 0.572 0.600 0.605 0.611 0.612 0.616
2度目の回数 29 63 304 644 1242 1884 2503 3127
2度目の割合 0.580 0.630 0.608 0.644 0.621 0.628 0.626 0.625
3度目の回数 34 67 311 612 1230 1849 2481 3105
3度目の割合 0.680 0.670 0.622 0.612 0.615 0.616 0.620 0.621

Matome_4

グラフをみれば、上になった回数の割合は、投げた回数が少ないときにはバラバラの値を とるが、投げる回数を増やしていくと、だんだん0.62に近づいていくのが分かる。

このことを、「針が上になる確率は0.62である。」と表現する。(ここ で、0.62という数字は、有効数字2桁程度のおよその値である。より精密な値を知るには 、実験回数を増やす必要がある。)

これが確率という言葉の定義であるが、この定義は次のような大数の法則 と呼ばれる法則に言い換えることができる。


大数の法則

ある試行においてことがらAが起こる確率がaであるとき、Aが起こった割合(=Aが起こ った回数÷試行回数)は、試行回数を増やしていけばいくほどaに近づいていく。

ここで、確率と大数の法則のもう1つの例をあげてみよう。
次の表は、平成9年から 平成16年までの、日本での全出生数と男子出生数と、男子出生数の割合(=男子出生数÷ 全出生数)を表したものである。

平成9年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年
総出生数(人) 1,191,665 1,203,147 1,177,669 1,190,547 1,170,662 1,153,855 1,123,610 1,110,721
男子出生数(人) 610,905 617,414 604,769 612,148 600,918 592,840 576,736 569,559
割合 0.5126 0.5132 0.5135 0.5142 0.5133 0.5138 0.5133 0.5128

男子出生数の割合が、大数の法則が示す通り毎年一定の値(約0.513)になっている。

●大数の法則に対する誤解について

大数の法則について、ある誤解がされていることがある。 たとえば、0.4の確率を起こることがらAがあり、10回の試行を行ったところAが7回と平 均より多く起こったとする。このとき、起こった割合が0.4に近づくのだから以降の試行で は起こる確率が0.4より小さくなるはずだという誤解である。 これは間違いである。これまでに起こったAの回数が少なかろうが多かろうがAが起こる 確率は0.4で一定である。

Aが10回の試行で7回起こったあと、90回の試行で平均通りの36(=90×0.4)回起こった とすると、合計で100回の試行のうち43回起こったことになる。起こった割合は、43÷100 =0.43より、0.43である。さらに、以降の900回の試行で平均通りの360回起こったとする と、合計で1000回の試行のうち403回起こったことになり、起こった割合は、403÷1000= 0.403より、0.403である。さらに、同じように以下の試行でAが平均通りの回数起こると すると、総計10000回、100000回、…で、Aは4003回、40003回、…ずつ起こることになり 、その割合は、0.4003、.0.40003、…と確かに0.4に近づいていくことになる。

 

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